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2024年12月30日ブログ

大卒サラリーマンが生涯に支払う税金・社会保険料は?

近頃、増税というワードをよく耳にすると思います。
少子化に伴い増税は避けられないものかもしれませんが、増税によって私たちの生活は少なからず影響を受けることになります。
増税の議論になると目先の税金にフォーカスされることが大半ですが、そもそも私たちはどれくらいの税金や社会保険料を支払っているのでしょうか?
そこで今回は大卒サラリーマンが一生涯に負担することになる税金、社会保険料についてシミュレーションしていきます!

シミュレーション

Aさん(男性/1月2日生まれ)は大学卒業後、〇△株式会社に就職し、日々業務に励んでいます。
給与から控除される税金や社会保険料が年々増えていくことに疑問を感じたAさんは、これから生涯で支払う税金・社会保険料についてシミュレーションをしてみることにしました。

Aさんは次のような人生設計を考えています。
23歳~ 〇△株式会社に就職
64歳11か月 〇△株式会社を退職
65歳~ 年金受給開始

Aさんは男性の平均寿命を参考に81歳11か月まで生きたと仮定すると、一生涯で負担することになる税金・社会保険料はいくらになるかシミュレーションをしてみたいと思います。

シミュレーションにあたっての前提は以下の通りです。
・給与額は「令和5年分 民間給与実態統計調査」の男性の平均給与のデータを使用しています。
・給与額の変動による随時改定は考慮していません。(1月から新給与額・新等級を適用します。)
・健康保険の軽減制度については加味していません。
・雇用保険料は計算対象に含めていません。
・所得控除は記載のないもの以外はなし(社会保険料控除と基礎控除のみ)としています。
・2024年12月時点の沖縄県那覇市で適用される税率・保険料率を使用しています。

まず、給与額ですが、「令和5年分 民間給与実態統計調査」の年齢階層別の男性平均給与額の金額からとってくることとします。
平均給与額は年収での表示になることから、それぞれの年齢階層別の年収÷12の金額(1,000円未満切り捨て)を給与額と仮定します。

年齢20~24
25~29
30~34
35~39
40~44歳45~49
50~54
55~59
60~64
給与額
(月額)
237
千円
359
千円
413
千円
468
千円
514
千円
549
千円
581
千円
600
千円
488
千円

また、65歳以降に支給される年金額は、以前の記事でも検証した次の金額を使用します。
年金額:2,153,693円(老齢厚生年金と老齢基礎年金の合計額)

記事の内容について知りたい方は以下をご覧ください!

上記の前提をもとに計算したシミュレーション結果は次の通りです!

単位:円/年

23歳24歳25歳26~29歳30歳31~34歳
給与収入2,133,000円2,844,000円4,308,000円4,308,000円4,956,000円4,956,000円
税金32,200円125,600円211,200円300,700円343,900円384,900円
社会保険料300,456円400,608円600,912円600,912円684,372円684,372円
35歳36~39歳40歳41~44歳45歳46~49歳
給与収入5,616,000円5,616,000円6,168,000円6,168,000円6,588,000円6,588,000円
税金428,600円471,300円506,300円540,600円570,300円593,300円
社会保険料784,524円784,524円882,600円882,600円988,512円988,512円
50歳51~54歳55歳56~59歳60歳61~64歳
給与収入6,972,000円6,972,000円7,200,000円7,200,000円5,856,000円5,856,000円
税金652,900円682,100円724,000円744,500円587,900円490,300円
社会保険料1,041,468円1,041,468円1,041,468円1,041,468円882,600円882,600円
65歳66歳67歳68~74歳75歳76~81歳
年金収入2,153,693円2,153,693円2,153,693円2,153,693円2,153,693円2,153,693円
税金295,600円17,500円52,400円62,900円62,600円62,100円
社会保険料640,781円312,352円222,277円222,277円228,477円228,477円

※税金は所得税、住民税の合計額です。
※社会保険料は、厚生年金保険料・健康保険料(23歳~64歳)、国民健康保険料(65歳~74歳)、介護保険料(65歳~)、後期高齢者医療保険料(75歳~)の合計額です。

年齢ごとの各項目を纏めると次の通りになります。

項目合計額
給与収入243,297,000円
年金収入36,612,781円
税金22,254,700円
社会保険料39,564,032円

結論

大卒サラリーマンが一生涯に負担することになる税金は2,225万円、社会保険料は3,956万円となり、合計で6,181万円という結果になりました。
給与収入と年金収入の合計額は2億7,990万円になり、この収入うちの約22%を税金・社会保険料として納める計算となります。
今回のシミュレーションは男性の平均給与のデータから計算しているため、必ずしもすべての人に当てはまるわけではありませんが、何かの参考になればうれしいです!